□てんき□

「…遅い」

手元の時計を見てボクはため息をついた
この時期特有の冷たい風が体を貫通していくかのように吹き抜ける

玄関の前
学校の正面入口からでたところに
ボクは立っていた


何故そんなところに立っているかというと
人を待っているから

「美化委員のあつまりがあるけどすぐに終わるからまっててね一緒に帰ろう」
と弾けるような笑顔で言われたら…
断ることはできなかった

しかし

「遅い…」
流石にもう寒くて我慢できないボクは
一度でた校舎にもう一度入った

玄関で靴を捨てるように脱ぎ
階段をかけあがった

時間はもう夕刻窓の外は茜色に染まりつつあった
同色の光が窓から差し込み
ひとつひとつの階を茜色に染めあげていた


美化委員会の部屋があるのは5階
階段をいつくかとばしながら走った


5階の階段ホールについたとき
足音が聞こえた


それと同時に声が響く

「すっかり遅くなっちゃった!」


聞きなれた声声の主は間違いなく彼女だった
ふといいことを思いついたボクは
階段ホールにあるロッカーのかげにかくれた


あれだけ寒いなか待たされたのだ
少しくらい脅かしてやらないと気がすまない
そんなことを思いながら

ボクは密かに笑った
「怒ってるだろうな〜スズ」

足音がどんどん近づいてくる
「もう帰っちゃったかなぁ…」


不安げな声が聞こえるそのときだった

「コロナさん!!」


声が廊下に響いた聞いたことない声が
はっきりと響いて


同時に足音がとまった


ボクと彼女の距離はあと2mあまりだった

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