「…わかったねケロロくん」
「……」
「返事は?」
「はい…。」
「よろしい。さがりなさい」
「…失礼します」

叶うならば


 夏の暑い日だった
その日体の調子の良かったボクは
ケロロくんとギロロくんと一緒に秘密基地にいた


空き地に作った
ボクらだけの秘密の場所
作戦会議なんて言うのはめいもくで


お菓子を食べたり
漫画を読んだり
つまりは遊んでるだけ

この日もむしとりを楽しんだあと
アイスをたべているいつもどおりに
すごしていたはずだけど


ボクとギロロくんはこの日の変化をみのがさなかった


「…ケロロお前どうかしたのか?」
「…そうだよケロロくん…」
ギロロくんとボクはアイスを食べる手をとめて
はさまれて座っているケロロくんのほうを向いた


「別に…アイス溶けるぞ」


ボクらと目をあわせないように
ソッポを向いてそっけなく答えた
その反応からしてケロロくんらしくない


いつもは騒ぎすぎたり
はしゃぎすぎたりして
ギロロくんにおこられたり


ボクにちょっかいをだして
こまらせたりするのに


なんとなく気まずい雰囲気が漂う
そんななかもくもくと食べていた
ケロロくんがアイスをたべおわった


「あ、ケロロくんそれ」
「?」
「あたりだよ!よかったね!」
「いいなーケロロ」


ケロロくんのアイスの棒を見て
ぼくは言った
ギロロくんもうらやましそうにみている

いつものケロロくんならここで大はしゃぎするはずなのに
「…やるよ。ギロロ」
「「え?」」


ケロロくんの信じられない発言に
2人しておどろいた
いつもならぜったいにありえないこと


ヒャーヒャーいって飛び回るはずなのに
ペイっとほおるように
その棒をギロロくんに渡した

するとケロロくんは
物憂げな顔をしてぼんやりと遠くを眺めた


遊んでるときから
そんなかんじだった


心ここにあらずというか
上の空というか
なにかとケロロくんらしさは皆無だった


ぼくはこの場をなんとかしようと
言葉をきりだした


「幸せだな〜」
「?」
「どういうことだゼロロ?」

ボクの発言に少しばかり興味をもつケロロくんと
くいついてきたギロロくん
そんな2人のほうをむいて
ボクは話した


「このなにげない日常というか・・ずっと3人一緒でいれたれいいなって」
ボクのその発言に照れてるような様子を見せるギロロくん

そのときだった

「・・・無理だよ」
ケロロくんははき捨てるかのように
あっさりといってのける


「・・え・・」
「おい、ケロロ」


ケロロくんが言うなんて思わなかったセリフに
驚きをボクは隠せない
なだめるようにギロロくんが言うが


ケロロくんは血管が浮き出るほどに
強くこぶしを握ると
床を強くたたいた


「・・・無理なんだよ!いっしょに・・・ずっといっしょなんて・・いつかはみんな・・」
怒鳴るように大きな声で言う反面
目からは
大粒の涙が流れていた


「け、ケロロくん?」
「おいケロロ!いったいどうs」
「ッ・・・」


そういうとケロロくんは基地から走って出て行ってしまった
「け、けろろくん!」
「おいまてケロロ」

ただ事ではない
ケロロくんの様子に
ボクらは2人しておいかけた


つづく

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