キーンコーンカーンコーン・・・

チャイムが鳴り響く教室
HR5分前といったところ
教室に響く生徒たちの話し声


3年P組
それが俺らのクラス


いろんなことで
学年1とされているが
まあいまはいいだろう


紹介がおくれたな
俺はエタン種族はゼニガメだ


さて今日もHR前の教室をのぞいてみるか


「ねぇ〜ライツ〜」
「なんだよ」
教卓の前の席で話をしているのは
ライツとクレラだ
ファンション雑誌を読んでいるライツにはなしかけている
ようだがライツは聞いているのか・・・


「今日はね〜プレゼントがあるの〜」
「今日ものまちがいだろ」


そう冷たく言い放つライツ
いや実際そうなのだ
クレラは毎日ライツになにかをあげている
が、あげているものは毎回


サイズのあわないセーターだの
口のしまった手袋だの
なんの味もしないクッキーだの

とにかくはた迷惑なものばかりだ


「今日はね〜じゃじゃーん!」
「・・・・何それ?」

かなりあきれた
いやがった声をあげてライツは言う


そりゃあそうだろう
あげているのは
なにやら黄色やら茶色やら赤やらで
つくられた
得体の知れない物体


かろうじて形は生物のようだが
フェルトを使い
あそこまでアバンギャルドなのが作れるとは・・
おそるべしクレラ


「それって・・もしかしてライツ?」
横から入って聞いてきたのはセレノ
このクラスで数少ないまともな子だ


なるほどたしかにそういわれれば
ベースが黄色なのもうなずける
が、ひどい
なんだか墜落した飛行機のような見た目だし
なにより


「で、なんで首もげてるわけ?」
氷のような目つきで眉1つ動かさず聞くライツ
そう、なんと首がもげて中身の綿がでているのだ


これぞまさに首の皮1枚でつながっている
状況だろう


「それに・・・これ・・ひどいな・・君には僕がこんな風に映ってるわけ?」
睨むような目つきとドスのきいた声で聞くライツ


それにしゅんとなるクレラ
基本はそうだ
毎日毎日できもしないものをつくり
こうなる
なのにこりない


「ご、ごめん・・・じゃあそれもって帰るね」
さっきの元気はどこへやら
もう泣きそうなかんじで
ライツの手からとろうとする


「いらないとは言ってない」
そう言うとソレを丁寧にかばんにしまう


「お人よしだね〜」
「うるさいよ」
笑いながら話しかけるセレノに怒り気味に返すライツ


「もうこんなのはつくるなよ!」
うれしそうなクレラに釘をさすライツ


だがこの光景は明日も見るのだろう


そう思いながら
左に目を移すと
さえたオレンジ色のポケモンと
涼しげな白色のポケモンが
なにやら話をしている


アルマとキュアだ
「キュア今はフィギュアスケートがはやりらしい」
「へーそうなんだ、どんなのなの?」


この2人は毎回もっぱら人間界の話題に夢中だ


「名前からしてフィギュアがスケートするんだろ」
いやちがうから
「へーそうなんだ!すごいね」
いや信じるなよ

アルマは毎回かなりまちがった情報を話す
よくそんなのに付き合えるものだとキュアに関心する


ていうかキュアがバカみたいだから訂正するが
キュアはフィギュアスケートがどんなのかぐらい知っている


「それにしても・・おなかすいた」
急に話がかわりすぎ!というかそれ以前に
早すぎる!早弁にしたって早すぎる
普通に朝ご飯ぐらい食べてるだろがあああ


「あ、じゃあお弁当にしようか」
イヤ、おかしいからねキュア
今食べたらお昼どうするの?
「おお!そうしよう!そうしよう」


オイイ!どうするんだ
お昼は〜
「はい♪今日はね20個お弁当つくってきたから」


前言撤回
心配の必要はない
が・・・
どうかんがえたっておかしい
なんで弁当20個も作る?
何時からおきてるんだあ


よくそこまでできるよな・・・


そこまでつくすキュア関心をとおりこしてあきれる・・・
「うまいうまい」
「よかったね。」


幸せなやつら
そう思って視線をはずした


「・・・てなわけだよ?すごいだろう?」
「・・・はいはい・・」

ところかわって
右端ではなにやら自慢する声とややキレ気味の返答声
はたからみればペンギンとヒヨコ
自慢中なのがスズ
雑誌をみながら返答しているのがコロナだ


この傾向もいつものこと
スズの自慢とそれをわざわざ聞くコロナ
そしてそろそろ・・


「あーもーあんたってホント自慢ばっか!ナルシー!」
自慢のおうしゅうにとうとうキレたコロナが
雑誌をおもいっきり投げる


クリーンヒット!!


「ぶば!なにすんだよコイツ・・・ってん?」
雑誌を顔から話しながら反撃しようとするスズ
だかそれより前に雑誌の記事に気がついた
「なんだよ〜この「カワイイ女の子のファッション特集」って」


ププっと笑いながら言うスズ
それにしまった!とい表情をするコロナ
「な、か、返してよ!」
そういうと雑誌をひったくった


「似合わね〜」
「う、うるさいな///」
「あら好きな子でもできたの?」
会話に乱入してきたのはウェイン
ちょっと腹黒いミステリアスなこだ


「ち///ちがうよ」
「そーだよコイツがそんなたまかよ」
「なんであんたが言うわけ?」


とまたもや終始喧嘩ムード
睨みあって牽制中
毎日そうやってるのだ
よくもあきないな


「じゃあフチにうらなってもらおうか〜フチ〜」
そう言って名前を呼ぶ
よばれた相手はというと
ダウジングマシンをもち教室内をウロウロ
目を輝かせてなにか模索中


ほんらいならつぶらな瞳がウリのはずなのに
いったんスイッチが入れば
まるで別人の不思議系少女フチ

て、どこさがしてんの!
そこ他人様のカバンだからね!


「いいけど・・」
振り返りながらフチは返す
「・・・わかりきってるでしょその2人」
「あ、やっぱり?」
そういいながら含み笑いをするウェイン


わかると思うがスズとコロナは相思相愛
ただおたがい素直になれないだけ
じれったすぎる


当の本人たちはまたも口論勃発
「このナルシストペンギン!」
「んだとちんちくりん鳥!」


もはや小学生レベルの討論をする2人
はあ・・・なんでこのクラス
こんなにうるさいんだ・・・


目をやればイチャつくカップル
朝から早弁するアホ
幼稚な口論に
ダウジング女


もうおかしい奇人クラスだ
そんなことをかんがえているとまたもや


「だーからなんでこのマスコット目がぬいつけてあるんだ?」
「いや・・それは・・その・・」
まだ不祥事あったのかそのマスコットーーーー

「おっしゃー!2個目いくぞー!」
「早い!記録更新だよ!」
だからどうしたああああ
ていうかまだ食うのかその重箱みたいな弁当箱


「キモイんだよ!自己満足!」
「うるさいよ!じゃじゃ馬娘!」
「仲がいいのねえ♪」
「「よくない!」」
まだやってるよ・・
毎時間ごとぐらいにしてるんだよこれ・・


「キタキタキター!ここにはなにか眠っている!!」
いや眠ってねえよ
ここ4階だからした普通に教室!
しかも職員室だから!

もうあっちこっちからキテレツな声が響く
できることならほんとに転校したい・・・


「はいはい!先生もうすぐ来るから席ついて静かに」
そう言って手拍子をするのが
わがクラス委員長クーリ
彼女の1声が鶴の1声となり

クラスは静まった

さすがは委員長
さあもうすぐチャイムがなる


今日も疲れる1日のはじまりかあ
と思い大きく背伸びする


あ、
紹介しわすれてた
俺の隣で寝てるのがイグ

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