まさかこんなことになるなんて
こんな形で平凡が終わるなんて

悪夢


「♪〜」
ボクはるんるん気分で歩いてクロノアの家に向かった
今日は釣りに行くんだ
ロロやガーレンも誘ってみんなで


そうみんなで
いつもどおり楽しい日になるんだ


「クロノア〜行こう♪」
ボクはドアを開けてそこにいるであろう
クロノアに声をかけた


しかし・・・・・


「風だま!」「うわぁ!」
クロノアはボクの声に振り返るとイキナリ風だまを
打ってきた
「な、なにするんだよクロノア・・・・・!」
かんいっぱつそれをよけたボクは
いつもどおりツッコもうとクロノアの方を向いた


でも、いつもと違うどこか真剣な目つきでボクはすくんでしまった
同時にいまのがいつものようなハプニングや悪ふざけで打ったのではなく
ボクを消すためにうったのだと・・・


「ク、クロノア・・・・?」
ボクは自然とすくんでしまっていた
考えてみればあの風だまはボクの命を容易に
そう、まるで風船を割るかのごとく
うばってしまうのだから・・・


考えたこともなかった
だって考える必要なんかなかったんだから


脅えるボクを冷ややかな目線で睨みながら
クロノアは言った


「ねえムゥボクはいままでまちがってたんだよ、どうかしてたんだ。」
「・・・・え?」


クロノアはわざわざボクの前に歩いてきて
そしてボクにあわせるかのようにしゃがんで
また話始めた


「ほんとはキミは敵でボクはガーレンを倒さなくちゃいけないんだよ。」
「ク・・・・クロノア・・・。」
ボクを倒す???ボクが口を開く前に
クロノアは立ち上がりドアの方に向かった


「ボクはいまからガーレンを倒しに行く・・・君だけは助けてあげるよ」
声が出ないいいたいことがあるのに口が言うことをきかない


クロノアは振りかえり氷のような眼差しでボクを見て言った
「でも、もう2度とあわないよさよならだムゥ。」
そしてドアをあけてでていこうとした


「ま、まって!まってクロノア。」
そんなボクの声をまるでムシしてクロノアは進む
「お、おねがい行かないで!ヤダ!やだよクロノアいや!」
走ってすがりつきたい
しかしやはり体が言うことをきかない

そしてドアが閉められかけた
ボクは泣きじゃくって顔をくしゃくしゃにしてさらに叫んだ
「やだよ・・・やだ・・・クロノアボクはキミのことが・・・きみのことが・・・。」


「  」

「ムウ!ムウってばおきるのだ!朝なのだ!」
はっとして飛び起きる
ゆ・・・夢?寝汗でぐっしょりのボク声のしたほうを向く

そこにいたのはまぎれもないカレ
夢で思っていた彼


「どうしたのだ?すごい汗だしすっごくうなされてたのだ。」
キョトンとした様子でボクを見るクロノア
ボクはすがりつくようにクロノアに抱きついた


「ムウ・・・?」
温もりで本物と確認しながらボクは言った
「すっごく・・・・いやな・・・怖い夢を見たんだ・・・・・。」


気がつけば涙が流れていた
クロノアはしばしキョトンとしたあとボクの頭に手をおいて言った
「そっかあ、でもそういう夢があるから楽しいことがもっと楽しくかんじれるのだきっと。」


ニコっとわらって言うクロノアを僕はただただみつめていた
ああかれは・・・・・こんなことも言えるのだと

「おーいまだかー?はやくせんかー」
「クロノアさんムウさん早くしないとお魚が帰っちゃいます〜」
家の外から二つの声が聞こえる
ああそうだ今日はみんなで釣りにいくんだった


「あ、うんわかったのだ。ムウ平気なのだ?」
「うん!もう大丈夫だよ!」
「そっか!じゃあ行こう」
「うん!」


一緒に家を飛び出して2人と合流して
走り出した


ずっとこんな日々が続きますように!
そう願いながら


「競争なのだ〜!ボクいっちばん〜」
「まて!ずるいぞクロノア!」
「かつのはおれだ〜」
「ま、まってください〜」


始まったばかりの夏
みんなでお出かけは楽しいけど
本音を言うと

2人だけででかけたかったな☆


END

マンガしってるひとじゃないとわかんないお話

文書からわかるように7月に書いたものです

 

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