「やめて!!はなして」
「うるせぇ!!おとなしくしやがれ」
「あうぅぅ」


+弱虫+



後ろから羽交い絞めにされてしまってはまさにくもの巣にとらわれてしまった蝶
弱弱しく声を上げて体をゆすることしかできない
無論そんな抵抗などないもののようにおさえこまれる


「リーダーつれてきましたぜ」
羽交い絞めにされたままずいぶんと森の奥にまで連れて来られた
リーダーと呼ばれるその大きな背中がこちらに振り返る


「・・・・・・・!!」
体に電気がはしったような感覚におちいる
体の震えがとまらない
直視が怖くてできなくて下を向く


忘れるわけがない忘れられるわけがない
そのリーダーと呼ばれる人物を
ありふれた歯軋りの音をたて唇をかみしめる


リーダーと呼ばれるその人物が目の前まで来る
直視ができずに下方へとずらした顔をお世辞にもやさしいとはいえないてつきで



まるでその辺に落ちている石ころをつかみ上げるように


ぶっきらぼうに
強引に
どうでもいいもののように
こちらへと向きなおされる


「あいたかったぜぇ?ヒコザル」
「・・・・」

返す言葉も表情もない
思いつかないわからない
きっとただただおびえたような目でみあげているのだろう


「いい目だ」
そういって薄汚い笑みを浮かべた


睨み返してやりたかった
唾でも顔にはきかけてやりたいとおもった
でもできなかった


僕は弱虫だ
結局は相手を喜ばせることしかしていない
結局は相手を怒らせないようにするしかない
僕は怖がりだ


なさけない


ピカチュウならどうするだろう?
きっと立ち向かっていくのだろう
ナエトルでもブイゼルでも
きっとそうだろう
でも僕はちがう
僕はできない
僕はしない


「オレどうされたいかわかっているだろう?ああ!?」
「ひぃっ・・・」
わざとおびえた声をだす
そうすれば気をよくするこのリーダーというやつは


痛いほどおしえこまれた
リーダーの性癖
痛みでしかおしえてくれなかった性癖
あの日々が脳裏によみがえる


やがて石ころのようにあつかわれる顔が
下腹部につきつけられた
見上げたリーダーの顔はあいかわらず薄汚い笑みをうかべたままだ


僕はゆっくりと口をあけた



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続きは裏で
おしえこまれた過去もかきたいですが
どうもハードなプレイは書きにくいww
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