薫風吹くなか少年少女の声がこだまする
響く歓声
叫ぶ応援
「ズバン」
そんな音が響き声が上がる
「ストライク!!ゲームセット」


「やったー!!」「ナイス!クレラ」「ほんと!!すごいすごい」
マウンドにそれぞれの守備陣があつまり
感極まる
新緑進むはれびやかな陽気の下空の下
カントーポケモン高等学校では球技大会まっただなかだった
ソフトボール決勝がちょうどおわったところ
18−3の圧勝、圧倒的強さで
ダブルバトル学科の面々は勝利を収めた


        ○


「カンパーイ」
いくつもの声が重なり響きあうのが
ダブルバトル学科と表札のかかった教室から響いている
机をくっつけ、机上にお菓子を広げジュースをはべらせる
ワイワイガヤガヤ
まさにそんな声が響き教室を満たしていた


「いやー圧勝だったなあ」
「ホントホント最後のライズボール最高!!」
アルマとセレノが続いて話す
対するクレラは照れくさそうにうっすらと笑みをうかべながら話す
「私だけじゃないよ〜ライツのサインとかセレノくんやアルマくんのショート、サードの守りウェイン、キュア、イスプの外野、スズとエタンのファースト、セカンド
ムロの情報サーチ、そして応援してくれた皆のおかげ」
きどらずそういうと皆でまたカンパイをした


「なんにせよ球技大会も明日でフィナーレだな」
割り込むようにライツがそうつぶやく
「そうね、なんだか名残惜しいわ」
ウェインも残念そうにそうつぶやく
「授業せっかくないのにね〜」
「だよね〜」
とスズとコロナが笑いながら会話を交わす
「明日はドッチの決勝とソフトバレーの決勝だね」
そう話していると
「イヤーホント皆スゴイ!!エライ!!」 
そう声をあげ皆の頭をなでていくラルゴ担任
皆反応はさまざまで
照れたり、喜んだり、胸をはったりしている
「ホント皆すごいわ〜」
と副担任のスピカ先生も微笑んだ


「いやーもう本当に先生は鼻が高い!!いままでの種目サッカー、テニス、卓球
バスケ、バレー全部優勝!!テニスと卓球はシングルスは男子はライツ、セレノ、アルマ女子はクレラ、ウェイン、フチが独占
ダブルスもライツクレラ、フチセレノ、ウェインエタンの3ペアが独占!!先生はもう本当に鼻が高い」
そう言って笑いながらジュースを飲む
「いっぱい練習したもんね」
そうといかけるクレラ
「貴方はもともとでしょ上手なの」
そう笑いながらコロナがこづく


「でもウェインはすごいよなあ!!スポーツ経験ないのに」
「そんなの簡単よこうサイコキネシスでクイっと」
そう微笑みながらさながらハートマークをつけるように話す
「ええ!それ反則じゃん!!技の使用は禁止禁止!!」
「大丈夫よ〜はじめっから催眠術かけてあやつってたし」
エタンの叫びをもろともせずに微笑むウェイン
「私も催眠術手伝ったのよ」
何故か誇らしげなクーリー
「ってあんたら集団反則じゃねーか」
「失礼なクレラさんとかチームメイトにはかけなかったわ」
「そこでねーよ?」
「それにムロとイスプがあいてチームの情報仕入れてくれてたし」
「ふふ、たわいも無いことよ」
メガネをキラリと光らせムロが語る
「相手の苦手コースや苦手な球、陣形そして相手の弱み…」
「ストーップ」
かんぱついれずにエタンがつっこむ
「何よ」
「何よじゃなくてさ、最後、最後おかしい」
「人の弱点をつくことこれは基本だ、なあキュア?」
「うん」
「アルマまで何を言い出すんだよ」
「わたしの教育の賜物だな」
「いいの?こんな教育でいいの??」
「もうグダグダだな」
ライツがそう一言つぶやいた


              ○

日もだいぶ傾き菓子もつきてきた
「よーしじゃあ後片付けしたら帰るか」
ラルゴ先生がそうきりだす
「帰りにみんなでファミレスよりません?」
スピカ先生の提案にみな思い思いに同意した

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