*ストロベリー*


自分の部屋で本を読んでいた最中


ものすごく大きな轟音が轟く


そしてそれが叫び声にかわり
泣き声になり
最終的に憤怒の声になる
そして走り回るような音も混じる


「またかいな」
そうつぶやいてため息をつく


見ていなくとも
音だけで何が起こっているかがわかる


だから
あえて部屋の扉に背を向けるようにして寝返りをうつ
かかわりたくないから


「もうまいどのことやええかげんになれたしアホらしいわ」
そう悪態をつく


どうせまた大王様とアイツが…


そう思った矢先
背中越しではあったが
かすかに扉があいた感覚がした


そして何者かが素早く入り込んだ
そう感覚で覚った


やれやれ
巻き込まれないわけにはいかないようだ


「おい!!ポピー」
ほらやっぱり来た


「なんやねん大王様」
そういいながら
ベットから起きて降り


扉の前で憤怒する主人のもとへ向かう
聞かずともわかってはいるが
怒っている理由など


「カービィここに来なかったか!!」
「またおやつ盗られたんかいな大王様」
「うっ…」


やっぱりあたり
時間的にも
手に持ったフォークにも
証拠はそろっていた


「しゃあないですやんもう盗られて喰われてしもたもんわ」
「だからって気がすむか」


たかだかおやつの1つや2つ
それくらいでしょーもない
アホらしい
そんな般若のような顔になってまで怒ることかいな
そう心の中で考える


そうこうしていると
相手がごうをにやす


「来なかったかと聞いてるんだ!!」
「来てたらとっくに教えてますしおいだしてますわ」
「じゃあオマエも探せ」


それだけ言い残すとまた走り去っていった


扉を静かに閉め
またベットの上へ戻る
そして一言


「大王様は行ってしもうたで」


そう言っても反応はない
自分もなめられたものだ


ベットの下をのぞいて一言
「バレてないわけないやろ」
ベットの下にいたのはもちろん


「知ってたの?」
そういいながらでてくるピンクの球体


「きがつかんわけないやろ」
言い返すと
カービィはやや照れ笑いをしながら
ベットの下からでてきた


「大王様が帰ってくるまでにでていけよ」
見つかったら面倒なことになる
いるじゃねえかとどやされる


「ねぇねぇ」
「なんやねん、はようにげろと…」
「どうして助けてくれたの?」


………
……
…


「気分や」
おまえにいくら言うたって
おまえにいくら説明したって


わかるわけないやろし
理解することもない


オレのキモチなんか
オレのキモチなんか


わかってたまるかいな


能天気なくせに
おとぼけなくせに
変なところはするどいんだコイツは


簡単にあしらって本をまた読みはじめた
すると
本をトントンとたたいてくる


しつこい


「おい、いいかげんにかえr…」


何をされたのか
一瞬わからなかった


視界がピンク1色になり
口元になにか暖かいものが触れた


なにかが
唇の中にはいってきて
口のなかに何かをおくと


視界からピンクが遠のいていった


「助けてくれたお礼♪」
そういってにっこり
微笑むと


窓からきえていった


口の中をころがしてみる
何かが入っているのはたしか
吐き出してみると
それは


真っ赤に熟れた苺


「今日のおやつはケーキやったんやな」


ひとりでそうつぶやくと
苺をまた口の中にもどした


甘酸っぱい味が口腔内に広がる


「アホ、苺よりもっとええもんもろたわ」


熟れた苺みたいな顔になりながら
そんなことをつぶやいた


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カビポピとかどんだけマイナーなんだろ
そして自分のなかでの任天堂ブームがすごい
ポピの関西弁に自信がない(酷)
なんだかイマイチ(勢いだけでつくった)
手直しできたらしたいなー
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